アジア最大級のマーケット 淘宝、天猫について調べてみた

2015-12-02

taobao_tmall_catch

 

先日、「独身の日」商戦でアリババが1日に1兆7000億円の売り上げを記録したというニュースが話題になりました。

 

最近では中国経済の失速ばかりが騒がれていますが、一方で多くの方が中国経済の底堅さを感じていらっしゃると思います。

 

ネットショップの商品登録代行業者も中華圏のサイトを取り扱う機会は増えてくるのでないかと思っています。

 

そこで今回はアリババの運営する二つの巨大ECサイト、淘宝(タオバオ)と天猫(T-mall)に関して調べてみました。

 

まず下が世界のECサイトの流通総額です。

 

Amazon(2014年)
889億8800万ドル(世界)
79億1200万ドル(日本)※円換算で約1兆3000億円(第三者による流通額は約5200億円、直販による流通額は約7800億円)
554億6900万ドル(北米)
119億1900万ドル(ドイツ)
83億4100万ドル(イギリス)

 

e-bay(2013年)
765億ドル(世界)

 

楽天市場(2014年)
1兆6000億円(日本)

 

Yahoo!ショッピング(2013年)
3075億円(日本)

 

年度や単位が多少バラついているのですが、やはりAmazonとebayはケタが違うというのが分かると思います。日本で一番大きな楽天市場ですらAmazonの10分の1にも及びません。

 

ところがこれは出店者の目線で考えてみると少し事情が違っているんですね。

 

Amazonやe-bayはどこか一箇所のサイトに売上が偏っているわけではなくて、地域ごとにあるウェブサイトそれぞれが合わさって全体として大きい。でもこれって裏を返せばAmazon.co.jpのウェブサイトに商品を出品しても、それがそのままAmazon.co.ukの顧客に見てもらえるわけではないってことですよね?

 

残念ながらサービスの流通総額=マーケットとしての規模ではない。

 

それでは淘宝と天猫はどうかというと以下のとおりです。

 

淘宝(タオバオ/ 2014年)
約19兆3,400億円

 

天猫(Tmall/ 2014年)
約8兆3,325億円

 

(参考)
京東商城(JD.com/ 2013年)
約2兆707億円

 

トンデモない規模です。

 

タダでさえトンデモないのですが、驚いたことにアリババは売上高の8割を中国国内でのネット通販事業で得ているそうなんですね。8割ですよ。

 

上の数字から単純に計算することはできなくてもその、一箇所に商品を出品することで働きかけることのできる顧客のケタが違うことを分かっていただけると思います。

 

※参考資料として淘宝の競合相手である京東商城のデータも載せましたが、これですら優に楽天市場の規模を上回っています。

 

それでは淘宝、天猫とはいったいどういったモールなのか。
以下に概要をまとめてみました。

 

淘宝(タオバオ)


 

taobao_tmall

 

阿里巴巴集団(アリババグループ)が運営するアジア最大級の電子商取引サイト。

 

元々はCtoC(個人間取引)のために立ち上げられた淘宝網が事業の中核であったが、のちに大型店、ブランド専門店を取り扱う「淘宝商城」(→2012年から「T-mall」として独立)海外から直接仕入れた商品を取り扱う「淘宝全球購」(中国国内産の商品は販売を許可されていない。香港、マカオ、台湾製品も同様)を擁する超大型ECサイトへと成長した。

 

 

個人でも気軽に出品できるが粗悪品、偽造品も多い。

 

出店方法
モールアカウントと支付宝(アリペイ)(=第三者を仲介させた取引。エスクロー決済。)のアカウントを取得すれば出品できる。ただし、支付宝の代金受取用の口座として中国に銀行口座を開設する必要あり。

 

天猫(T-mall)


 

taobao_tmall2

 

2012年に淘宝網の一部であった「淘宝商城」が名称を変更し独立。

 

 

こちらも2014年の流通総額ベースで楽天市場の5倍というとてつもない規模を誇る。淘宝商城が商いがベースとなっているのでBtoC(企業と個人の間の取引)サービス。

 

 

誰もが気軽に出品できる淘宝網と異なり、非正規品を排除して海外有名ブランドを積極的に誘致することで、ブランド力を構築し、淘宝網との差別化を図っている。

 

出店方法
中国本土で営業許可証、販売ライセンス証明(販売許可証)、商品の商品登録証などを提出し、法人アカウントを取得する必要がある。日本の登録許可証では出店できない。

 

初期費用

  • 保証金(顧客に損害が出た際に支払われる費用)
  • 技術サポート費(業種により異なり年間売上が多い企業ほど優遇される)
  • システム手数料(商品の販売額に応じて支払う必要あり)

 

結局どうなのか?


 

どうでしたか?

 

いくら淘宝が個人で気軽に参加できるといっても現地に銀行口座を開設する必要があるので、海外在住の私たちにしてみればやはり少し参入障壁は高いと思われたんじゃないでしょうか。

 

実際僕もこの記事を書くにあたってインターネットで様々な文献を調べたのですが、淘宝、天猫に関する出店プロセスまで含めたキチンとした文献はなかなかありませんでした。手続きそれ自体代行するという「丸投げ式」のビジネスをやっている業者がかなりの数いて、日本の事業者が積極的に市場参入するにはまだまだ環境が整っていないという感じです。

 

それとこれはサイトを問わず求められる中国独特の商習慣なのですが、中国のインターネットでモノを購入する際にはチャットによる顧客対応が必要だということです。何故チャット?と思うかもしれませんがチャット対応することで顧客に「この店は安心して買い物ができる」と思ってもらえることが大事らしいんですね。

 

そういった商習慣の違いも聞くとますます引腰になってしまうのではないでしょうか。

 

Coqoonでは先日、中国語翻訳の業務を開始したのですが、将来的には日本の事業者の中国参入の障壁を取り除くような事業を展開していきたいと思っています。

 

中国語の翻訳サービスを開始いたしました!

http://coqoon.jp/archives/326

 

ただやはり中国に銀行口座を持つ必要があるというのは、そこに至るまでの段取りと手間を考えてもかなりのものだな、とは思いますね…。

 

※淘宝網出品に関しては実際にブログでも手順を紹介しようと思っているのでそちらも楽しみに待っていてください。